ε130D主鏡洗浄、光軸調整(組立~光軸調整編)

梅雨も後半に差し掛かったのでしょうか、大雨、集中豪雨等の災害が発生しています。被害に遭われた方、お見舞い申し上げます。

今日は、先日の宣言通り、ε130Dの組立以降を紹介して行きます。
まずは、リクエストがありましたスパイダーマスクを紹介します。
これをプリントして切り抜きます。おすすめは低発砲塩ビ板(1mm)にプリントを貼り付けて一緒に切り抜くと良いと思います。つや消し黒で塗装して斜鏡ホルダに強力両面テープで取り付けます。スパイダーが隠れるように張りますが、曲げない様に貼ります。(直交が崩れたら、元も子もないですから~)
PDFをダウンロードしてA4に1:1でプリントするとちょうど良い寸法になるはずです。
ちなみにPPクラフトシートは塗装が乗りません。
e130_S_mask.png


(1)
写真①
本格的に組立、光軸調整をやっていきますが、こんな治具を作っておくと便利です。
材料は厚手のクリアフォルダです。コシが欲しいので厚手を使っています。間にトレーシングペーパーをスプレーノリで接着しています。両面テープでもいいですね。
εのトップリング/ボトムリングの内径はΦ180mmなのでわずかに小さい径で切り抜きます(179.6mm位)、コンパスリングの針(中心点)を目印に黒ペンでマークしておきます。・・「白シート」と故障して行きますね。あとで使ってゆきます。

白シート作成.jpg

写真②
斜鏡を取り付けます。主鏡側から斜鏡筒をスパイダー側に置きます。筒先側から持ち替えて引きネジを嵌め、軽く締めておきます。
斜鏡筒_仮置き.jpg

写真③
調整はタカハシのセンタリングアイピース、センタリングチューブを使ってゆきます。他社の物でも同様にできます。しっかりしたものの方が悩まないで済みますね。
CE.jpg

写真④
主鏡側に作っておいた白シートを嵌めます。この状態で斜鏡を覗くと斜鏡マークが見やすいです。(写真5を見てもらえればわかります)
主鏡を戻してからでもできますが写真④-1のようにいろいろなものが見えて斜鏡マークは見えづらいです。人間の目は大きいものにピントが合いやすいようでなかなか見えないです。私は近視なので眼鏡を外せば斜鏡マークしか見えなくなるのですが・・・
白シート.jpg

図1
ここでは準備段階として斜鏡筒を廻して、斜鏡マーク、白シートのマークを大体合わせておきます。回転しただけでは斜鏡マークはほとんど動かないと思います。白シートは大きく動きます。この後にちゃんと合わせますのでご心配なく。
e130_斜鏡_スパイダ_最初の設定.png

(2)斜鏡を合わせてゆきます。
図2-1:斜鏡の奥行方向(水平方向)を合わせます。押・引ネジを出し入れして十字線の垂直線に合わせます。フラットを撮影したときに左右で右辺減光、中心がズレるのはここの調整が影響します。
e130_斜鏡_スパイダ_2_1.png

図2-2:次は上下方向を合わせます。図の赤い押しネジを調整して斜鏡マークを十字線の水平線に合わせます。上記が終わっているので十字線の中心にくるはずです。斜鏡筒の角度を変えて合わせます。この調整も周辺減光に影響します。傾きで調整している分、こちらのほうが影響が出やすいですね。撮影して気になるようであればここを見直すのが良いかもしれません。
e130_斜鏡_スパイダ_2_2.png

図2-3 今度は白シートのマークを見ながら調整します。斜鏡筒を廻すと白シートマークが動きますので十字線の水平線上になるように合わせます。ネジ等の微調整ができないのでここが難しいですね。頑張って合わせます。
 後で書きますが主鏡を付けた後にこの工程と次の工程は再度やりますがここで調整しておくと楽になります。
e130_斜鏡_スパイダ_2_3.png

図2-4:図の赤い場所のネジを廻して白シートマークを十字線の垂直線に合わせます。
調整が終わったら中心の引きネジを締めて動かない程度に固定します。
固定した後に再度、確認してズレていなければここ迄は完了です。ズレていたら微調整してください。
ここのネジは斜鏡筒の裏面を押しているため、鏡面圧迫への影響はありませんが締めすぎて壊さない様にしてください。手で締め絞れば移動等の振動で簡単にはズレないと思います。
e130_斜鏡_スパイダ_2_4.png

写真5: このように十字線に斜鏡マーク、白シートマークが重ねればよいです。この方法では必要なものしか見えないのでやり易いです。
同様な主鏡替わりのシートは赤PPクラフトシートが良いと説明しているところもありますが、他の用途にも使うので白にしています。赤はコントラスト高いのですが透過率が低いです。考え方は同じです。

斜鏡調整1.jpg

斜鏡が完了したら主鏡のセル組をしますので鏡筒は安定した場所に保管しておいてください。

(3)主鏡を戻して行きます。
写真⑥:主鏡セルに戻して、横からプレート(真鍮+ゴム)押しネジを締めます。
ここが一番、圧迫に影響しますので慎重に行います。
少し締めると回転しなくなると思います。自重が下のゴムシートと摩擦するためです。裏面から主鏡を押して動くぐらいが良いです。動かないのは締めすぎです。主鏡を横にずらそうとしても動かず、上下には動く・・・なんともわかりにくいですが・・外した時の感覚を覚えておくことが肝心ですね。

主鏡横.jpg

写真⑦⑧: 上からの押えを取り付けますがゴムの鏡面当ての部分は当たってません。写真⑦のへこみはセルにあたっている部分です。写真⑧は軽く締め込んで横から見たところですが隙間があります。この状態で主鏡を下から押すと僅かに動きます。
それなりに締めても影響なさそうですが弱く締めておきます。
主鏡アップ.jpg

写真⑨ 主鏡セルに主鏡が収まったらネジの頭をつや消し黒でタッチアップしておきます。やらなくてもいい作業ですがねじ止めを兼ねています。

タッチアップ.jpg

以上の作業が終わったら、主鏡セルを鏡筒に戻します。主鏡の角を鏡筒に当てない様に注意してください。主鏡マスクがあると幾分リスクが下がります。
マーキングした養生テープを取り忘れない様に!
セルを戻したら引ネジ3本を廻して軽く締めておきます。これから調整するので横の固定ネジは締めないでください。
ここで、図2-3に戻って微調整して行きます、図2-1,2-2は主鏡を通しても影響ないのでそのままでいいです。
白シートマークで調整していましたが今度は主鏡に映ったセンターリングアイピースを合わせます。センターリングアイピースは外周部と銀色のディスクが明るく見えて左記の間と中心部が黒い同心円になっていますのでこれを合わせます。
なぜ合わせなおす必要があるかですが白シートの場合は斜鏡に映った白シートですが主鏡が付いた場合センターリングアイピース→斜鏡→主鏡→斜鏡→眼視と光路長が2倍になるので僅かにズレる可能性があるためです。
ここで、光軸確認するときに使わなくなった白シートを筒先に被せると外の風景が見えないのでやり易いです。ライトで照らしてもギラギラしないです。(このために白にしてあります)

(4)合わせ終わったら主鏡を合わせてゆきます。
主鏡調整は主鏡のセンタマークを上記で合わせたものと同心円になるように合わせるだけです。
説明図も描けますが実際に動かして動く方向を感覚的に覚えてやったほうが早いですね。
コツは、ε130Dの主鏡調整ネジは引ネジ1本、押ネジ2本で3組あります。押ネジ1本は十分緩めて引ネジ1、押ネジ1で調整したほうがやり易いです。最後に緩めていたネジも締めて再度確認して合っていればOKです。

横の固定ネジを締めて完了になります。
写真⑩ このくらいまで追い込めればOKですね。主鏡調整には白シートを筒先に付けっぱなしでやるととても見やすいです。
トップリングの内径もΦ180mmですのでそのまま使えます。

完了です.jpg

実際の星像を見て最終判断します。ピントをわずかに外した時に回折像が歪んだり、ひどいときはおむすび型になっていたら圧迫があります。主鏡を外して再調整の必要があります。斜鏡は圧迫する要素がないです。

やぁ~スマホのカメラで撮るのたいへんだ~

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この記事へのコメント

demio
2020年07月06日 21:40
詳細で解りやすい光軸調整記事、流石です。
私もε-130DやR200SS持っていて白シートも活用しています。
いきなり主鏡を付けての光軸調整より数段に調整し易いですね。
軽トラおやじ
2020年07月06日 22:37
demioさん こんばんわ!
お褒めのお言葉ありがとうございます。
使っていらしゃるんですね! そうなんですよ、 色々見えてしまうとピントが合わないんですよね。
簡単なものですが凄く楽になりますよね。

今年の梅雨時はGS200RC,R200SS,,ε130Dと、3本洗浄してしまいました、!!!
OOKEN
2020年07月07日 07:41
OOKENです。写真、詳細図付きの分かり易い解説を作成して頂き、ありがとうございました。おかげさまで分解する勇気が出ました。いろいろ準備するものがあるので、焦らずにやって見ます。本当にありがとうございました。
ひろたろう
2020年07月07日 09:30
軽トラおやじさん、おはようございます。
素晴らしいイプの洗浄解説プログラム!
第二編も完璧の内容ですね!(◎_◎;)
私もε-130Dを買って試したくなりました。
OOKEN
2020年07月07日 18:14
白シートは、低発泡塩ビ板の白1mmがあったので加工テストをかねて作ってのですが、中央に穴があるだけではダメですか?透明でないとダメですか?
OOKEN
2020年07月07日 20:10
ダイソーで、スプレーのりと厚手のクリアホルダーを買って来ました。ただ、不透明のものだったので、トレーシングペーパーはいらないかもです。入れて暗くしたほうが良いですか? 軽トラおやじさんは透明なクリアホルダーに何枚のトレーシングペーパーを入れたのでしょうか?
また、軽トラおやじさんは、センターの穴周りに黒マジックを塗っていますが、斜鏡のセンターマークがみにくくなりませんか?
軽トラおやじ
2020年07月07日 20:38
OOKENさん こんばんわ
お褒めのお言葉ありがとうございます。
今日は、久々に仕事が忙しくて返信が遅くなってしまいました。
白シートはどんな素材でもよろしいと思います。斜鏡を合わせるだけなら中心穴が開いていれば光って見えます。低発砲塩ビ版はほとんど光を透過しないのでちょっと暗いですかね?主鏡合わせるときは筒先からの風景をぼかして光を入れたいので透過しないと厳しいですね。
軽トラおやじ
2020年07月07日 20:45
OOKENさん 続きです。
クリアホルダーは不透明ならそのままでよいですね。透明の場合はトレーシングペーパーを1枚張り付けています。貼りづらいので片側の綴じしろを切って見開きにするとやりやすいと思います。ちなみにスプレーのりはちょっとべたべたします。鏡につけないようにしてください。
センターのマークはわかりやすいですよ!写真だとわかりにくいですが距離がかなり違いますのでどちらか注視してないほうはボケますので・・・
OOKEN
2020年07月07日 20:49
軽トラおやじさん、ご返信ありがとうございます。やはり半透明が良いのですね。主鏡の光軸合わせにも使うのですか?
スプレーのりでやって見たのですが、むらがひどいので、色々試して何種類か作って見ます。
ありがとうございました。
軽トラおやじ
2020年07月07日 20:51
ひろたろうさん こんばんわ!
お褒めのお言葉ありがとうございます。
皆様の役に立ってもらえると何よりです。
ε130買っちゃいましょう! ちなみにFSQ-106EDと撮影対象が被りますけど・・
軽トラおやじ
2020年07月07日 20:54
OOKENさん
しわは気にしなくてもいいですよ!私のもシワシワです。なんか和紙のような絞り模様になっています。