GS200RC光軸調整について(長いです)

梅雨入りしてから日差しがあると蒸し暑く、雨が続くと肌寒い日がありますね。
東京では例のアレ陽性者が増えているようです。特に夜の街・・しばらくは飲み歩けないですね。
「3密」、「集・近・閉」(集まる、近づく、閉鎖空間)を避ける必要がありますね。

今日は、梅雨時期恒例のメンテナンスです。
以前にご紹介したのですがGS200RC(リッチークレチアン)の光軸調整方法です。やり易い方法を考えてみましたのでご紹介いたします。
GS200RCは星像も鋭く、とても良い望遠鏡と思いますが筒先が開放されているため定期的にミラー洗浄が必要になってきます。避けては通れない光軸調整が必要ですが紹介しているサイトも少なかったのでご参考まで・・
(1)接眼部と主鏡光軸を合わせる。
この調整はスケアリング調整アダプタがないとできませんので使わない方は(2)から始めます。

スケアリング調整アダプタRC8用.jpg

調整のイメージはこんな感じです
光軸説明1.png
まずは、副鏡を外しましょう。大胆に・・副鏡があると主鏡の光軸が分からないので外してしまいます。
スパイダー部(トップリング)がないほうがやり易いかもしれませんが純正のアリガタで固定するので副鏡無しで戻します。
副鏡無し.jpg
主鏡バッフルと主鏡光軸は揃っているとして進めます。
今回、使用する道具はこれです。随分前に米国、Optより個人輸入しています。
ちょっと高かったですが1.25インチ/2インチ共通で使えて先端のレチクルを変えることで同心円ホログラムを投射できます。
これがあるととっても楽になります。(高出力なレーザーポインタは日本国内では公式に購入できない状況です)
Starlight_Instruments_レーザーポインタ.jpg
こちらは別売の交換用レチクル、同心円です。標準ではピンポイントのレチクルが付いています。
サークルレチクル.jpg
では、調整して行きます。同心円レチクルを付けたレーザーポインタを接眼部に差して対物側を白い壁などに向けます。
色々な影とレーザー光が見えますが、ここで調整するのは外側の黒い影(主鏡バッフルの影)と同心円レーザーが同軸になるように、すなわち写真のように等間隔になるようにスケアリング調整アダプタのネジを弄ります。
副鏡の影が気になりますが次で合わせますので気にしないでください。
スケアリング調整.jpg
写真は正面から撮れないので歪んでしまいます。悪しからず。
この工程で接眼部と主鏡の光軸が合った状態になります。

(2)主鏡の光軸調整
まだ、副鏡は付けません。副鏡のセンターマークで合わせる方法もありますが、どなたかのブログで”センターマークは信用できない”とありましたし、私自身もこれで合わせた場合、イマイチだったのでこちらの方法でやりました。
調整のイメージは次の通りです。
光軸説明2.png
レーザーポインタのレチクルをピンポイントに交換します。
副鏡を外しているので引きネジ(M6)の穴が開いています。この穴の中心にレーザー光が来るように主鏡調整ネジを弄ります。
間違ってもスケアリング調整アダプタは弄らないように・・・
主鏡軸調整.jpg
この作業で主鏡、接眼部が対物側の正面に向いたことになります。
これ以降は、スケアリング調整アダプタ、主鏡調整ネジは弄りません。・・弄ってはいけません・・
よっぽど合っていない場合は口径食が起きます。その場合は(1)から再調整ですが影響は少ないので弄らないです。
・・っというか、副鏡調整の段階で主鏡を弄ると収拾が付かなくなります。・・

(3)副鏡調整
副鏡を合わせてゆきます。
副鏡をスパイダー(トップリング)に戻しますが、押しネジの突起を2.3mmに揃えておきます。(決まりがあるわけではないのですが、購入時はこの寸法だったので・・)正確には主鏡と副鏡の距離は重要ですが調整代程度はどれほど影響出るか・・
調整イメージは次の通り、副鏡の中心に当たったレーザーは接眼部に戻ります。これを中心に合わせるわけです。
光軸説明3.png

調整は難しくないのですが、1つ問題が・・・接眼部は主鏡バッフルの奥になってしまい、対物側から覗いても見えません。
接眼見えない.jpg
こんな時は、こんな道具があると便利です。
じゃ~ン、インスペクションミラー(点検鏡)です。これを筒先から差し入れると副鏡を見ることが出来ます。
副鏡には接眼部が写るのでやり易いです。
インスペクションミラー.jpg
初期型のGSO社のRC8はバッフルが短く見えたようですが今の物はまるっきり見えません
今回は主鏡バッフルを外して撮影しました(鏡を支えて、照明を当てて、カメラを構えるのは無理があったので。。)
副鏡調整.jpg
主鏡バッフルを外すのはあまりお勧めしません。
外す・付ける時に主鏡に当てるリスクがあります。主鏡の固定リングにねじ込んであるのですがバッフルが長いのとネジピッチが細かいので嵌めにくいです。
筋肉ムッキムキに人は手が入らないと思います。
ニュートン用のレーザーコリメータでもできると思いますがしっかりしたものでないと難しいです。(持っていないのでやってません)

(4)最終確認
光軸がこのように合えば終了です。それでもカセグレンやリッチークレチアンは実視確認は必須です。
光軸説明4.png

再び、同心円レチクルを付けたレーザーポインタを付けて白い壁に向けてみます。
全体が同心円になっていればOKです。写真は副鏡が若干ズレていますが主鏡とバッフルの直交精度だと思います。実視調整でOKなレベルです。ここで主鏡を弄ると収拾が付かなくなるのでこんなもんだ!と割り切りましょう。
最終確認.jpg
斜めから撮っているので余計に副鏡がズレて見えます(実際はそれほどでも無いです)
ちなみに、副鏡センターマークで主鏡の光軸調整をするともっとズレました。

(5)実視確認
星が見えたら実視にて確認します。撮影によく使うカメラを付けて補正レンズも付けて確認します。または眼視で・・
カメラで確認するのが楽ですね。デジイチのライブビューでは感度が足りないので苦しいか・・・ステラショット2に実装された新しいライブビューならいいと思います。CMOSカメラならSharpCap等で確認できます。
少し、ピントをずらしてピント内外像を確認します。
ここまで調整してあればそれほど調整はいらないと思います。(大きく動かさないという意味です。微調整は必要です)
ディフラクションリングが同心円に見えるように副鏡を微調整します。・・絶対に主鏡を弄ってはいけません)
確認するのはもう1点、圧迫が無いかです。主鏡や副鏡(斜鏡)の固定を締めすぎると星が歪んで見えます。酷いとおにぎり型とか・・
GS200RCの主鏡、副鏡の固定方法は横から押しませんのでわかりにくいと思いますが・・
自宅で撮った映像はこれです。
雲がモクモク、シーイング悪い状態でしたが何とか確認、すぐ曇ってしまいました。
GS200RC実視確認.jpg
こんなところです。
私の備忘録を兼ねてUpしておきます。
これらの作業は自己責任でお願いします。

次回も、改造ネタで行きます!!

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この記事へのコメント

ひろたろう
2020年06月15日 10:43
軽トラおやじさん、おはようございます。
素晴らしい作業マニュアルの完成ですね(╹◡╹)
この望遠鏡をお持ちの方は目から鱗状態ですね!
天文誌コーナーで使えそうなネタですね!
素晴らしいであります(^ν^)
軽トラおやじ
2020年06月15日 14:16
ひろたろうさん こんにちわ!
コメント&お褒めのお言葉ありがとうございます。
ニュートンの光軸調整を紹介しているサイトはたくさん見かけるのですが、カセグレン、リッチークレチアンなんて紹介しているところはないので手順を書いてみました。自身の備忘録でもあります。
この筒を持っている方は多いようなので一助になれば幸いです。